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241 山陰土産 ④ 夏の終わりの長門、石見、周防の神社探訪 “都茂八幡宮”

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241 山陰土産 ④ 夏の終わりの長門、石見、周防の神社探訪 “都茂八幡宮”

20150829

久留米地名研究会 古川 清久


次に車を停めたのは、益田市美都町都茂という国道191号線沿いの比較的開けた町でした。

 立派な木の鳥居があったからでもあったのですが、以前も何度か通過しており、前回は4キロほど離れた金谷の製鉄地帯を見に行ったのではなかったかと思います。

 山陰に入ると八幡宮が九州に比べて格段に少なくなるのですが、ここでは、石清水八幡系か鶴岡八幡宮系か宇佐八幡宮系か…といった話をする訳ではありません。


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初見ながら印象は参拝殿への違和感がどうしても付きまといます。どう見ても寺の本堂 正面に思えますが、これは長門、石見では多く見かける様式です。そのためではないでしょうが、何をどう見ればよいかしばし途方に暮れていました。思い直し て境内を見て回ると別の感想が湧きあがりました。

付近には大元神社(宇佐の大元は有名ですね)はあるものの、熊野神社もあり、どう見ても、元から応神天皇などが祀られているような場所ではないという印象が強かったのですが、境内社の配神を見てやはりと思ったところです。

大雑把ですが、五穀はスサノウですか、愛宕もヘブライ系、金刀比羅は大山クイ、粟島は少彦名、足王は山幸彦=ニギハヤヒの随神ですかね…(これは最近気付いた神様です)、一畑は金山彦?出雲大社は大国主…となりそうです。

阿蘇系は見掛けませんが、半分だけですが大山クイがおられます。

応神天皇が覆いかぶさってくる以前の祭神が決して粗末にされることなく残されていると見えたのでした。


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同社境内摂社の神々

 

政争に敗れた場合、中国大陸や朝鮮半島ではそれこそ命はないのですが、日本では抵抗しない限り許され、仲間としてさえ受け入れられるのです。

それは、農耕民だからこそで、最低でも労働力としては許されるのです。ところが、砂漠や草原ではそうは行きません。通商民、遊牧民ではありえない話なのです。このように、日本では決して元の崇められた神様も粗末にされず残されるのです。

さて、山口県では海を挟んだ正面からか周防を中心に八幡神を良く見かけますが、長 門、石見に入るとこれが少なくなりほっとします。山陰に惹きつけられる理由の一つかも知れません。同社も八幡神へのコメントは一切なく、何故か摂社には顔 があります。八幡神は後代に持ち込まれたもので、この地域の方達が本当に崇めておられた神様は摂社の方なのではないでしょうか?


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