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スポット112(後) 朝倉~日田が犠牲になった九州北部豪雨災害は行政が引き起こした!

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スポット112(後) 朝倉~日田が犠牲になった九州北部豪雨災害は行政が引き起こした!

20170713

太宰府地名研究会(神社考古学研究班) 古川 清久


 恐らくバカの4乗の農水省以下は十分にこの事に気付いているはずで、だからこそ気象庁と組んで、史上ないような水増しされた大雨キャンペーンを張り、焼け跡に焼夷弾的な緊急大雨情報なり緊急避難通報ったものと考えます(国民ではなく省益を守るための責任回避キャンペーン)。

 山に木がある事が危険だなどと言えば信じられないかも知れませんが、エネルギー転換が起こった昭和40年以前まで、家庭の燃料は炭(木炭)、薪、豆炭、練炭…が中心で、現在、人工林地となっている多くの山は大半が広葉樹(クヌギ、ナラ、カシ…)の炭山や普通の里山だったのです。


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 この広葉樹は急峻な岩山にも根を張り(山を守り)、腐葉土を育み表土を豊かにしてきました。

逆に言えば、広葉樹であったが故に急傾斜地にも森を育み下流の集落を守ることができていたのです。

 伝統的な山の傾斜と言うものはその山の植生と土質によって決定されます。

 それは何百年と言った風雨にさらされた浸食と復林のバランスによって自ずと決定されてきたのです。

 ところがそのようにして形成された広葉樹の森の伐開後に杉、檜の幼木が植えられたのですが、始めのうちは順調に育ちます。何故ならばその地盤は何百年という永きにわたって育まれた腐葉土溢れる豊かな土壌をもった地面だったからです。

 ところが、針葉樹は腐葉土を育みませんし保水力がありません。しかも、根を張らないために表土を守る力が弱く、年年歳歳表土を流出流失させます。おまけに餌が無く動物が棲まない(棲めない)ため、山自体の栄養が循環せず土地一方的に痩せ栄養を失い続けます。

 林野庁は広葉樹林と針葉樹林とでは保水力にそれほどの差はないとの研究をヤラセているようですが、それは管理された人工林地の話であり、そんなものは全体の十分の一もないでしょう。しかも、そのモデル化された針葉樹林地でさえも、元々は広葉樹が何百年と言う永きに亘って育み造り出した土壌だったからなのです。つまり、何百年と育まれた伝統的杣山と保水力を比較しなければ意味はないのです。 

 その上、売れない針葉樹に手を入れる林地所有者はいなくなり、枝打ちも間伐も行われなくなり、針葉樹の森は真っ暗で下草も生えないため砂漠状になり、大雨の度に剝き出しとなった土壌は流出を続け、ついには限界を越えて崩落へと進むことになるのです。

 危険な人工林地が崩落への順番を待っている事がお分かり頂けたのではないでしょうか!

 このため、責任を回避するために、異常なまでの観測にない大豪雨といった印象操作報道を行っているように見えるのです。

 繰り返しますが、私が産まれた昭和28年の諫早大水害の時、24時間で1109㎜降っているのです。

してみると、今回の朝倉豪雨は48時間557㎜(二日間)とは200300㎜の4分の一程度の何時でも起こりうる大雨であり、その程度の雨でこれほどの被害が出たということは、今後も人工林崩壊による洪水が毎年どころか今年でさえ再発し、来年以降も頻発する事になるのです。


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こうなると、災害復旧としての道路復旧、農地復旧、住宅復旧自体も全く意味のない博打のようなものに見えるのですが、皆さんはこれでもまだ朝倉に家を再建し留まり住もうと思いますか?

何故なら、復旧しても直ぐに再び流される事になるからです。朝倉、日田から逃げ出すべき!

問題は個人の家屋や人生が押し流される段階から、地域経済全体が成立できない段階までレベルが上がり始めた事です。

 既にJR久大線の花月川橋梁(大分県日田市)が流されています。どう見ても短期間での復旧は望めず、ゆふいんの森号(まさかバスによる代行運転できないので北九州周りにするでしょうが)は忘れ去られるところまで行くはずです。

JR九州は農水省に対して損害賠償請求する気はないのでしょうか?私の目から見れば因果関係ははっきりしているのですが?それとも高千穂鉄道同様に見捨てるつもりなのでしょうか?


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 風倒木が話題になったのは30年近く前の1990年代初頭の事でした。三十年前は、まだ全般的な樹齢が低く、風で折れる事により根こそぎ倒れ林地崩壊にまでは進みませんでした。

懐かしくさえ感じますが、現在は売れない伐期を越えた大木が崩壊を待っている状態にあるのです。

既に、朝倉、日田に住むこと自体が危険な博打事に思える時代になっているのです。

この危機感を理解できる人はまだ少ないと思いますが、もう後戻りできないところまで来ています。

それほど事態は深刻なのです。


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最後に辛い現実をお伝えしなければなりません。

前述したように、今回の大雨は決して筑後川が決堤、溢流するといった降水量ではありませんでした。

洪水の原因はひとえに人工林地の崩壊であり、杉、檜の山が崩れて下流の集落を襲っただけの事なのです。

そこで考えて下さい。自分が植えた杉山に自分の家が押しつぶされるのは自業自得と言うか国に騙されただけの事ですが、他人の植えた杉山によって家族や家や田畑を流された人々は泣きねいりしなければならないのでしょうか?

私に言わせれば、これは自然災害ではなく予想できる崩落を放置した林地所有者の過失により生じた加害行為(刑事罰から言えば殺人)で損害賠償の対象としか見えないのです。

杉山の所有者は家や家族や田畑を流された他人に申し訳ないとは思わないのでしょうか?

そして、森林組合から市町村、県の出先レベルの職員はほとんど自らの頭で考える事が出来ない事から、分からないとしても、県の技術部門(こいつらも杉と檜の区別=慣れれば葉を観なくても幹を見れば分かる もつかないダメな連中かもしれませんが)から農水省の幹部は、ほとんど知っていながら放置しているという未必の故意に等しいものであり、国家レベルで言えば無能な官僚としか言いようがないのです。

これは、全体として見れば国家による殺人に等しいものであり、無能な国家、無能な官僚とその追従者たちが引き起こした国家的悲劇である事は明らかなのです。

これについては、針葉樹林に火を着けろ!と以前から主張していますが、災害直後、林業家であり、「日本政府の森林偽装」の著者でもある平野虎丸さんと話をしました。

平野さんは開口一番「殺人ですね…」と言われました。まさにその通りです。


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学者も仕事が来なくなる事から“原因は崩壊しやすい真砂土に原因がある”などとお茶を濁していますが、勿論、本質ではありません。

真砂土は昔から真砂土であって、近年になり崩落が激増している説明になっていない事は明らかでしょう。こんな連中は大嘘つきの所詮御用学者なのです。


針葉樹林に火を着けろ!については「ひぼろぎ逍遥」にリンクしているsp112-11から


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204. 宮崎県鰐塚山針葉樹林の大崩壊 ( 宮崎県内の全ての川が土砂で埋まる

針葉樹林に火を着けろ!

田 野

 宮崎市の西隣に、現在は同市と合併した旧田野町がありました。この南側に柳岳、並松山、朝陣野といった千メートル級の高峰が連なっていますが、その大山塊の最高峰が鰐塚山(1118.1m)です。
 さて、二〇〇五年九月に宮崎を通過した台風14号は、高千穂鉄道消失に象徴される大災害を宮崎県下全域にもたらしましたが、大規模な土砂崩れが頻発した北の椎葉村を圧倒的に上回る大規模な山腹崩壊(山体崩壊)を起こしたのが、この鰐塚山北麓の別府田野川流域でした。
 死者が存在しなかったためか、県外ではほとんど話題にもなりませんでしたが、見た事もないような規模の土砂崩れが起こっているのです。
 愚かな林学の走狗によって引き起こされた針葉樹林の問題についてはこれまでにも何度となく書いてきましたが、今回もこの樹齢の上がった危険極まりない針葉樹林地の実情を理解して頂くために気の重い論文を書くことになってしまいました。

なお、スタート直後ですが、「川の再生を願って」がオン・エアされています。併せてお読み頂ければ幸いです。



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