スポット022 新著のご紹介 「古事記歌謡全解」「辰国残映」
20151226
久留米地名研究会 古川 清久
最近、地名研究会グループ宛てに多くの著書が贈られてくるようになりました。
会の活動が全国的にも知られるようになっているからかと思われるのですが、その分責任も大きくなり、過重な責任に答えるのもかなり大変になってきました。
利権がらみの学会通説派などが多少は悔い改めて、少しは真面目な研究を行うなどと考える事は全く出来ないことから、むしろ、地下組織的、秘密結社的な小グループで訳の分かった人だけの研究会にする方が効率的ではないかとも思うこの頃です。
今回ご紹介するのは、坂田 隆氏による「古事記歌謡全解」と安部裕治氏による「辰国残映」の二著です。
坂田 隆先生とは面識もあり、数あるご著書の一部は読ませて頂いていますが、安部氏とは面識も無くご努力とご研究にはただただ敬服するばかりです。
この本に関しては自費出版本でり把握が遅れた事から、新著とは言っても実際には2015年1月に発刊されているものでした。改めてお知らせするものです。
坂田先生に関しては、福岡県内の某古墳に関してご協力を頂いている関係にあり、新著の内容に拘らず久留米大学の公開講座(九州王朝論)でもご講演頂く事を考えているところです。
先生は理工系の方と理解していましたが、言語にも精通された方である事を改めて再認識させられ、今回の著書には驚くばかりです。
前著と経歴については下にプロフィールを掲載していますのでご覧いただきたいと思います。
「辰国残映」については、「契丹古伝」による倭人と倭国の新解釈であり、邪馬台国畿内説などと言う利権まみれの愚かな妄想や邪馬台国東遷説といった通説に 擦り寄る俗説に踊らされておられる救い難い方達は致し方ないとしても、古代史から九州王朝論に精通した方でもあまりご存じではない方が多いと思います。
ただ、九州王朝論の中でも佃収研究、とりわけ、佃先生の「倭人のルーツと渤海沿岸」(「古代史の復元」全9巻シリーズ①)を読まれた方には、見過ごすことのできない新研究の要素を予感させるものです。
佃収先生に関しては、既に、久留米大学でも提携団体の菊水史談会でもご講演頂いており、その二度の講演に於いても、今回の「辰国残映」が取上げている安(日の下に免)辰(水に云)氏がテーマであったために興味津津といったところです。
いずれも、久留米大学の公開講座で是非とも講演して頂きたい方です。
講演中の佃 収 氏 佃氏の第一著
「辰国残映」については著書の送付に際して内容の概要が書かれていましたので全文を掲載しておきます。