スポット026 3/20「古代田川に天皇がいた」内倉武久、福永晋三講演の成功
20160325
久留米地名研究会(編集員) 古川 清久
久留米地名研究会の提携団体である「豊の国古代史研究会」の研究活動の延長上に、筑豊のど真ん中、田川郡市(8市町村)主催の「まちづくりフォーラム」が企画され、二人の九州王朝論者による講演(「古代田川に天皇がいた」)が行われる事は既にお伝えしていましたが(スポット024)、並行して行われた麺‘Sフェスタ(1700~1800人の参加)会場に隣接する福岡県立大学の大講堂(500席)に於いて二人の九州王朝論者による講演が行われました。
休憩による入れ替わりもできたことから、一部、二部を通して聴いた方、各々片方だけを聴いた方があったようですが、瞬間的には500席が95%は埋まる延べ500~600人の参加を得たようです。
まず、九州王朝論者による講演と言っても、通常は200人規模がせいぜいで、2012年の春に福岡市のアクロスで行った 故)古田武彦氏と宮地嶽神社の「筑紫舞」奉納に800人の参加を得た事はあるものの、まず、最大級の講演会が行われたようです。
また、翌21日にも久留米大学における公開講座(特別枠)として両氏による講演が行われましたが、三連休の影響か?通常からは二割ほど参加が少なかったようです。いずれにせよ、多くの皆さんに九州王朝論の最先端研究に触れる機会が得られるような環境ができてきた事だけは間違いないようです。
勿論、「九州王朝」といった言葉さえ始めて聴いたといった方を含めた大規模な講演会を行う事と、小規模でも九州王朝の存在を本気で追求する方々を集める研究会を継続して行う事のどちらが重要であるかは単純には言えないでしょう。
ただ、これまで行政が取り組むイベントに九州王朝論者が食い込み大規模に講演を行う事は、ほぼ、不可能だった事でしょう。
県の文化課から教育委員会、そして、公民館から地元の郷土史会、史談会といった末端の組織も、大半は学会、通説に阿る方々に固められていたのであって、「九州王朝」と一言口にしただけで排斥されるのが関の山といった状況だった事は皆さんご存知の通りです。
問題は、既存の郷土史会、史談会自体が、平気で嘘をつく学会通説になびき続けた結果、後進を全く育成できず、高齢化の進行によって、ほぼ、壊滅状態になっているという事実がある様なのです。
結局、真実を追い続ける九州王朝論者だけが若い次世代を取り込む事が出来ている事から、結果的に、九州王朝論に対して「あんな話は通用しない…」といった世代が死に絶えて行きつつあるのかも知れません。
いずれにせよ、来年以降もこの手のイベントは続けられるはずで、多くの九州王朝論者による講演が行われ、真実の筑豊の古代史解明に向けたメスが入る事が期待されるところです。
新年度は直ぐに始ります。五月には、佃収先生をトップバッターとして久留米大学の公開講座が行われる予定です。
それに合わせて南の熊本県和水町の菊水史談会が、佃 収氏の、続いて古田史学の会の古賀達也氏の講演会を取り組むとの話しですので、久留米を中心に豊前から肥後という九州王朝の中枢領域に於いて、古代史解明に向けた取り組みが進みつつあることを全国にお知らせしておきたいと思います。
久留米地名研究会とその提携団体の任務は益々大きくなりつつありますが、もしかしたら北部九州から肥後の北半に掛けて、私達は最も活動的な民間研究団体になっているのかも知れません。
以下は久留米大学の公開講座に於いて配付した地名研究会グループの広報です。