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386 2016年真夏の津山の神社探訪 ④ “悪名高い苫田ダム建設で犠牲となった久田神社”(下)

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386 2016年真夏の津山の神社探訪 ④ “悪名高い苫田ダム建設で犠牲となった久田神社”(下)

20160820

太宰府地名研究会(神社考古学研究班) 古川 清久


肝心の神社の話をしなくてはなりません。


386-1


「岡山県神社誌」は手元にない上に、境内にも祭神の記述が認められないことから、これも、結構、利用させて頂いていますが、ネット上の「神社人」氏のデータを借用させて頂きました。深謝。


多加意加美神/高龗神/高淤加美神(たかおかみ)

埴山姫命/埴山比売神(はにやまひめ)

稚日女尊(わかひるめ)※[同一説]丹生都比賣乃命

金山比古命/金山彦神(かなやまひこ)

金山比賣命/金山比女神(かなやまひめ)

品陀和氣命/誉田別命(ほんだわけ)※[別名]応神天皇(おうじんてんのう)

素戔嗚尊/須佐之男命(すさのお)

大物主神(おおものぬし)※[同類]大国主命の和魂

大国主命(おおくにぬし)

大山津見命(おおやまつみのみこと)


品陀和氣命/誉田別命(ほんだわけ)※[別名]応神天皇(おうじんてんのう)は鎌倉以降の後付であることは間違いないでしょうから、元々、この久田の一帯は、筆頭に掲げられている埴山姫命/埴山比売神(はにやまひめ)=埴安姫(博多の櫛田神社の大幡主の妹で、大山祗=大国主の父のお妃となられた方)と新羅の王子だったスサノウのお妃で列島に逃げたとされるワカルヒメ=アカルヒメ、さらには、金山彦の、所謂、瀛氏、白族、越智族連合体の根拠地であった事が分かります。

そして、隣の播磨と但馬一帯では古代にスサノウ系と大国主系の大戦争があったようで、敗者は但馬の出石に押し込められたスサノウ系だったと考えられます。

今のところ、この程度の事しか分かりません。


386-2


今回、この神社を見せて頂き、最も印象深かったことは、ここでも若宮神社を発見した事でした。

前々blogの 384 2016年真夏の津山の神社探訪 ② “鏡野町奥津神社の境内摂社にも高良神社が…”

でも、奥津神社に高良神社の残影を見出しお知らせしていますが、この久田の境内摂社として若宮神社が存在している事も、この神社が奥津神社の高良神社に祀られているはずである高良玉垂命(実は第9代開化天皇)の長子=斯礼賀志命(シレカシノミコト)=藤原により第14代とされた仁徳天皇であるからです。

 通常、九州島でも高良神社と若宮神社がセットで祀られる場合が多いのですが、HP「神社人」氏の配神一覧にこの若宮が掲示されていない事から、境内摂社の若宮社はダムの移転補償による移転に伴い合祀されたものかも知れません。

 国土交通省の造る事だけが目的のダム建設の犠牲となられた久田の方々にダムのお話をお聴きするのは心苦しいのですが、いつか機会があればゆっくりお聴きしたいと思っています。


386-3


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