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486 天香香背男(アメノカガセオ)を祀る神社 大分県編 ② 佐伯市大入島の産靈神社

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486 天香香背男(アメノカガセオ)を祀る神社 大分県編 ② 佐伯市大入島の産靈神社

20170506

 太宰府地名研究会(神社考古学研究班)古川 清久


 佐伯湾の沖に大入島があります。

486-1この島があることから東に開いた佐伯湾は、ほとんどの風波を遮ることができ波静かな内湾となるのです。

このため戦前には佐伯海軍航空隊が置かれ、零式水偵などが配置されています。

また、真珠湾への攻撃を前提に連合艦隊はこの佐伯湾に集結し出師命令の元北の単冠(ヒトカップ)湾に向かって密かに出向して行ったのでした。

戦後はその跡地の一部に三菱系の興人(興国人絹パルプ)佐伯工場が進出し佐伯湾がヘドロの海ともなったのですが…こういった話も全て歴史のゴミ箱に放り込まれる時代になってきました。


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 この大入島でも佐伯の市街地に向かった守後浦に産靈(ウブタマorムスビ)神社が鎮座しているのです。

 今回は下見のつもりでしたから葛(カズラ)港から渡船(150円)で守後浦に渡りました。

 いずれ、大分県のメンバーと全島の神社調査(全島で10社足らず)を行いたいのですが、その場合はフェリーで石間に入る事になるでしょう。

 実は、この大入島には15年ほど前に入っています。

 目的は、一時期世間の注目を集めた大入島埋め立て反対運動の支援のためでした。

 八代の河童共和国大統領とともに訪れたのですが、この地元のおばちゃんたちの体を張った実力闘争によって現在まで埋立は止まっています。

関心をお持ちの方はひぼろぎ逍遥から侵入できる以下を探ってみて下さい。
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44 大入島埋立を許すな! "緊急アピール" 50 大入島埋立を許すな!②(現地レポートNo.1


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さて、あっと言う間に着いてしまった守後浦集落をご覧頂きましょう。


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社殿は至って綺麗でした。

恐らく急傾斜事業か旧運輸省の港湾修築事業(正式な事業名など調べる気にもならない)による道路拡幅の補償金で改築されたのでしょう。


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うっかりして参拝殿の写真を撮りそこないましたが、重要なのは鞘殿の中の神殿です。


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物部系の神社に多く認められる鞘殿ですが、これなら百年はもちそうです


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由緒はご覧のとおりですが、一夜星斗の影間あり…古妙見と稲へ祭祀す…としかありません


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境内から対岸の佐伯市街地を望む


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百嶋由一郎三宝荒神系譜


 佐伯の2社を実見しましたが、本当に天香香背男(アメノカガセオ)が長脛彦であるのかを含めて基礎調査は、まだまだ続きます。

 百嶋由一郎三宝荒神系譜を見て頂きましたが、この関係祭神などが神社を見る事によって確認できたり、推定が可能になってくれば断定できるのですが、まだまだ作業は続くようです。

 さて、足早な調査がを終え、帰りのフェリーを待っていると、手足の長い足長おじさんと遭遇しました。

 長脛彦が脛の長い男と言う意味かどうかは分かりませんが、もしそうならば、このような人だったのではないかと思うのです。

 実は、佐伯市に戻った後も市街地内でもう一人の足長おじさんに出くわしました。

 このような形質を持った方が結構おられるのではないかと思ってしまったのですが、思考の暴走は止まりません。


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本渡への渡船を待つ岸壁


 魚釣りに嵌っていた事から三十数年間九州を中心に多くの島嶼部を訪れましたが、この岸壁で珍しいものを見掛けました。


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皆さんは何だかお分かりになりますか?経済性もあり、実に良く考えて造られています。潮位の変化に合わせ高潮状態でも渡船に登れるステップなのです。普通は浮桟橋で対応するのですが、耐久性もあるため、最も簡便で実用性のあるものなのです。よほどの高潮位でなければ使う事はないでしょう。


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