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スポット134 九州北部豪雨災害に於ける棄民とポルトガル内務相の辞任

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スポット134 九州北部豪雨災害に於ける棄民とポルトガル内務相の辞任

20171019

太宰府地名研究会(神社考古学研究班) 古川 清久


カリフォルニアの大火事も凄まじいのですが、ポルトガルでも今年二度目の大規模な森林火災によって、百人の死者を数えるに至っています。

ポルトガル(34.74%)とかスペイン(36.2%)イタリア(31.61%)といった国の森林面積は右の数値のとおりです。

まず、これをそのまま受け入れられるかと言った問題は残るのですが、ギリシャでさえ31.45%とされていることからこの統計は農耕地、住宅地、商工業地をそのまま数値化したものだろうと思います。

出典は<出典>WORLD BANK - Data Indicators ですが、ヨーロッパの感覚から言えば、灌木程度の山も森林に見えるのでしょう。

こんなものは森林ではないと言うのが私の感覚です。

そもそも地中海沿岸一帯は、降雨量が少なく、アジア・モンスーン帯に比べれば気温も低い為一端切った森は再生せず、従って保水力を失った山は水を保てず、さらに乾燥化が進み、イタリアの様に、実質的には水のない国になってしまうのです。

それは、ギリシャ、ポルトガル、スペイン…と言った、かつて海洋覇権を競った国は森林を叩き切って、三段櫂船(ガレー船)、無敵艦隊(アルマダ)などに変えて以来、森林が全く消え去っているのです。

実質的には、マルタやキプロスの数値(10%台)が正確ではないかと思うものです。

この点、切っても、切っても3040年程度で森が復活し、百年も経てば大森林が再生するという列島の有難さに改めて感動してしまいます。

話が逸れましたが、結果的にポルトガルも森の貴重な国である事は言うまでもなく、百人の死者を出すという二度の巨大森林火災森の責任を取って、女性の内務大臣が辞職すると言う騒ぎになっているのです。 

勿論、その理由は、管理の悪さを巡って追及されたものですが、それが普通に考えられるほど、責任の所在を明確にすると言う姿勢だけは評価できるのではないでしょうか?


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ポルトガル中部ペドロガン・グランデで17日に発生した山火事で、スペイン政府は18日、61人が死亡したと明らかにした。複数が行方不明のため、死者数は増えるおそれがある。政府は、3日間の服喪期間を発表した。消防士1600人態勢で消火活動にあたるものの、火はまだ鎮圧されていない。

ホルヘ・ゴメス内相によると、30人の遺体が幹線道路に向かう路上の車内で発見され、さらに17人が車両の横で発見された。犠牲者には幼い子供も4人含まれる。多くが、車で炎を逃れようとする途中、煙にまかれたり火傷を負ったりして死亡したもよう。火災が原因の交通事故で亡くなった人たちもいる。

11人が幹線道路沿いの村で死亡した。

負傷者は54人に上り、消防士4人もこの中に含まれる。

現場は首都リスボンから北東200キロの山間部で、火は156カ所にわたり燃え広がった。現在は11カ所で燃え続けているが、首相は「特に2カ所が心配だ」と話している。

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良く報道されていますので記事は省略します。

 では、皆さんは北部九州の豪雨災害と比べて、どちらが深刻だとお考えになるでしょうか?

 簡単に言えば、朝倉~日田に掛けての人工林崩壊による山林破壊の方が遥かに深刻なのです。



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朝倉市の「道目木」~「梅ケ谷」地区などの崩落現場と今後も続くはずの崩落危険地


 理由は簡単です、山火事の場合は土壌が失われておらず、むしろ焼却灰によって大量の肥料が撒かれた様なもので、日当たりも良くなり、雨さえあればたちどころに植物が再生し、徐々に森が回復するのです。

 ところが、植物にとって遥かに環境の良い列島ながら、千年単位で培われた土壌を喪失し岩盤が剝き出しになった傾斜地の崩落地が再生に向かうなどおいそれとは行かない事は明らかで、それよりもこの欠け始めた山腹の土壌が今後とも崩落していく可能性の方が遥かに大きいのです。

 皆さん、大した事の無いポルトガルの森林火災で内務大臣が辞任すると言う事実に対して、多くの死者を出し、千年単位で培われた貴重な土壌を流失させた農水省や林野庁の無様さとを考え合わせる時、如何に薄汚く情けない状態であるかがお分かり頂ける好例だった訳です。

 せめて、農林水産大臣とは言わないまでも林野庁長官の一人ぐらいは辞任させるとか、自ら責任を感じて辞任すると言った態度を示す人間は出てこないのでしょうか。

 政策の転換から正しい林野行政(今の状態ならばこんなものは寧ろない方が余程良い)など期待する事も出来ず、今後とも何度も人工林崩壊による洪水が大規模に頻発する事になり、結局、経済情勢によっては人口林を現場で焼却処分しなければならない所まで行くのではないかと思うものです。

 本来、林野庁長官ぐらいは、被害を出した朝倉の杉の木にでもぶら下がって、犠牲になった人々にお詫びをしても一向におかしくは無いのですが、自らの仕事に責任も能力も持っていない事が良く分かるような気がします。

 それどころか、今後とも有力なグリーン発電、リサイクル発電に天下りしようなどと考えているのが関の山といったところでしょう。


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モスクワ (スプートニク) - インテリア事務ポルトガルの大臣は、都市の Constança スーザは、ポルトガル語のテレビ チャンネルの報告 Tvi24、少なくとも 41 人の死を引き起こした森林火災によって辞表を提出しました。

「自治省大臣を紹介してくれた正式に辞任"Tvi24 によって引用された総理大臣、コスタ、アントニオは言った。

総理大臣は、「献身とコミットメントと国を務め「ウルバーノ ・ デ ・ ソウザを感謝しました。

辞任の理由は、41 人が死亡、70 の傷害の原因となった火災です。


 あまりにも酷い林野行政ですが、最後にこの林業と言う産業がどの程度国民経済の役に立っているかをご紹介しておきます。

 既に農林水産業の日本のGDPに於ける占有率が1パーセントに墜ちていますので、それ以下である事は明らかですが、害悪しかもたらしていない(ほとんど国産材の市場価値などないのですから)のならば即刻廃止し、自然林に戻していく事を考えた方が、災害復旧費を投入しないだけ遥かに益しである事は間違いがないのです。

 勿論、GDPに反映されている数字は金銭だけで、実際にはそれだけでは考えられないものがある事は十分承知していますが、害悪の方が大きくなれば、もはや産業ですらないのです。


林業      2,110÷5,305,452×1000.03977…%

農林水産業全体 (46,7072,1107,358)÷5,305,452×1001.0588…%


お分かりでしょうか、農林水産業自体が1パーセントでしかなく、林業はそのまた25分の1でしかないのです。

 この状態で、国土の保全にも何もなっていないのならば、林業だけは一部を除き(江戸時代の杣山程度)を残し即刻廃止し、もう少し役に立つ産業へと業種転換、就職斡旋へと動くべきではないかと思うものです。


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